オクラ 【蘿摩】 アオイ科トロロアオイ属 学名:Abelmoschus esculentus
食用とするその果実。和名をアメリカネリと言い、ほかに陸蓮根(おかれんこん)の異名もある。
短期間で50cm〜2mほどに生長し、15〜30cmの大きさの掌状の葉をつけ、黄色に中央が赤色のトロロアオイに非常に似た花をつける。開花は夜から早朝にかけてで、昼にはしぼんでしまう。開花後、長さ5〜30cmの先の尖った形の五稜の果実をつけ、表面に短毛が生えており、熟すと木質化する。
原産地はアフリカ北東部(エチオピアが有力)で、熱帯から温帯で栽培されている。熱帯では多年草であるが、オクラは少しの霜で枯れてしまうほどに寒さに弱いために、日本では一年草となっている。
日本に入って来たのは明治初期である。稜がはっきりしていて断面は丸みを帯びた星型になる品種が日本本土で流通しているが、沖縄では稜がなく、断面が丸いものが出回っている。
オクラは、刻んだ時にぬめぬめした粘り気が出るが、この粘り気の正体は、ペクチン、アラピン、ガラクタンという食物繊維で、コレステロールを減らす効果をもっている。他の栄養素としては、ビタミンA、B1、B2、C、ミネラル、カルシウム、カリウムなどが含まれるため、夏ばて防止、便秘・下痢に効く腸整作用などが期待できる。
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