ナツツバキ 【夏椿】 ツバキ科 学名:Stewartia pseudo-camellia
別名:シャラノキ(娑羅の木) 落葉高木 宮城県以西の本州、四国、九州に分布
花は直径5cmほどで、花弁には繊細なしわがある。5枚の花弁の内最も外側の1枚はやや緑色を帯びている。
目立つ花ではないが、山路を歩いていると道に落ちていることで、気づくことが多い。
葉は落葉と常緑でかなり質感は異なるが、ツバキ科であると言われると、なるほど端正なヤブツバキの葉と似ている。
樹皮は生長すると斑紋状にはげ落ち、つるつるとして滑りそうである。ナツツバキの他、リョウブも同様な樹皮をしている。
ナツツバキは同属のヒメシャラとともに、シャラノキと呼ばれることも多い。沙羅の木であり、お釈迦様が修行した沙羅樹をイメージしたものであるが、沙羅樹とは別種である。
近年家庭でも植栽されることが多くなったが、夏の高温・乾燥には弱く、植栽する場合には、乾燥しない場所を選ぶ必要がある。
自然の生育地も谷筋であることが多い。倒伏して幹が埋没し、これから多数の幹が再生している状況も見られ、崩壊跡地にもよく耐えて生育している。 |