キュウリ 【胡瓜・黄瓜・木瓜】 ウリ科キュウリ属 学名:Cucumis sativus L.
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胡瓜キュウリ(胡瓜、Cucumis sativus L.)はウリ科キュウリ属のつる性一年草。およびその果実のこと。
未熟な実を食用とする。インド北部、ヒマラヤ山麓原産。日本では平安時代から栽培される。
生態
温暖な気候を好むつる性植物。種子は暗発芽種子である。雌雄異花ではあるが、単為結果を行うため雄花が咲かなくとも結実する。生育ステージや品種、温度条件により雄花と雌花の比率が異なる。主に黄色い色の花を咲かせ、果実の生長は非常に早く日本では、収穫作業が一日に2〜3回行われる(これには、日本市場のキュウリの規格が小果であることも一因である)。果実色は濃緑が一般的だが、淡緑のものもある。根の酸素要求量が大きく、過湿により土壌の気相が小さい等、悪条件下では根が土壌上部に集中する。
食材
生でサラダや寿司(かっぱ巻き)などで供されるほか、漬物の材料として使われる(ピクルス、オイキムチ)。加熱調理されることは少ないが、煮物や炒め物としても利用される。
「キュウリ」の名は、元々「木瓜」または「黄瓜」(きうり)と書いたことによる。家紋の「木瓜」は、胡瓜の切り口を図案化したものとの説もある。
最近では、キュウリの表面に出るブルームが、農薬とまぎらわしいという理由で嫌がられ、ブルームレスキュウリが多く作られている。ブルームのないブルームレスキュウリは通常のキュウリと比べ皮が固い。ブルームとは白い粉状のもので、採れたばかりのキュウリのブルームはまるで薔薇のとげのように硬く、素手で触ると痛い。また、このブルームは鮮度が失われるにつれて硬さを失っていくため、このことからキュウリの鮮度を見分けるための目安にもなる。
そもそもこのブルームはキュウリの水分が蒸発するのを防ぐ働きをしている物質であるのだが、ブルームレスキュウリは通常のキュウリより味が落ちると考える人も多い。ブルームレスキュウリはカボチャを台木として、接ぎ木することによって作成できる。
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