コモチシダ 【子持羊歯】 シシガシラ科コモチシダ属 学名:Woodwardia orientalis 

 東北地方南部の本州・四国・九州・琉球、中国・ヒマラヤ・台湾・フィリピンなどの湿った崖や古い崩壊跡地などに多く分布する常緑性のシダ植物。
根茎は短く太く這う。葉身は広卵形の2回羽状中裂〜深裂、やや光沢のある黄緑色〜白緑色の厚い革質。大きな葉では羽片表面に無性芽をつけることがある。
胞子嚢群は長楕円状で、羽片裂片の中肋沿いにつく。向陽の山麓から山地の林縁斜面で垂れ下がる。
葉は太い根茎から出て株立ち状となる。葉柄は長さ30-60cm、葉身は30-200cmで大きい。胞子嚢群は細長く、長さ2-5mmで脈の近くに付く。胞子嚢群は葉のくぼみに付き、葉の表面からも胞子嚢群が付いているところがよくわかる。
 無性芽(子持)をつけることが名の由来となっている。


2007/8/18 双葉郡楢葉町 撮影者:黒田 豊(楢葉町)

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