ボタンウキクサ 【牡丹浮草】 サトイモ科ボタンウキクサ属  学名:Pistia stratiotes L.

 熱帯地方に広く分布し原産地は南アメリカの単子葉植物で水面に浮かぶ熱帯性の水草。
 英名をウォーターレタス(Water Lettus)という。 各地で帰化し、問題視されている。
 ホテイアオイのような、浮草になる水草で、水面上に葉を広げ、水中に根を垂らす。
 葉は先の丸い、横長楕円形のものをロゼット状につける。葉は白緑色、表面にビロード状の柔らかい毛が一面にはえ、よく水を弾く。葉は縦にひざ状のしわがある。葉には厚みがあり、内部には空洞が多い。つまり、葉それ自体が浮袋になっている。
 花は葉の隙間に咲く。白っぽい緑で目立たないが、小さいながらも仏炎苞の中に肉穂花序がつくという、サトイモ科の特徴的な花をつける。
形の面白さと水面で育てられる手軽さのため、広く栽培され、また逸出して野生化している。日本にも観賞用に持ち込まれた。
 株元から水面に匍匐茎を伸ばし、その先に子株を生じて無性生殖する。繁殖はとても速く旺盛で、水面を埋め尽くすほど。 その繁殖力から日本でも帰化し、日本固有の植物を駆逐し問題となっている。
 日本においても大阪の淀川での大繁殖が問題となるなど、駆除に手を焼いている地域もある。 このため、2006年2月に「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」に基づく「特定外来生物」に指定され、学術研究などの特別な目的以外での栽培、保管、運搬が禁止された。
 


2008/9/6 葛尾村落合字菅ノ又


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